この記事はこんな方におすすめ
- 財形貯蓄について知りたい人
- 財形貯蓄に入ろうか迷っている人
企業勤めされている人の中には、財形貯蓄制度のある企業で働いている人もいらっしゃるかと思います。

その実体験も交えながら、皆さんの疑問や悩みを解決していきたいと思います!
ぜひ最後までご覧ください。
財形貯蓄って何?
財形貯蓄とは簡単に説明すると、国と会社が協力して「従業員の資産形成を支援しよう!」という制度です。
大きく下記の3種類に分けられます。
①一般財形貯蓄
②財形住宅貯蓄
③財形年金貯蓄
ざっくりまとめると下記の表の通りです。
一般財形貯蓄 | 財形住宅貯蓄 | 財形年金貯蓄 | |
---|---|---|---|
対象者*1 | 制限なし | 55歳未満 | 55歳未満 |
利用目的 | 制限なし | 家の購入、リフォーム等 | 老後年金向け |
非課税措置 | なし | 元利合わせて550万まで非課税 | 基本的に元利合わせて550万まで非課税 |
その他メリット | なし | 企業の給付金が他2つより多い場合がある | なし |
デメリット | なし | 家の購入系以外でお金をおろせない | 年老いるまでお金をおろせない |
この表以外にも詳細なメリットデメリットはありますが、割愛しておりますので、ご了承下さい。
財形貯蓄のメリットとは?
上述の表に一部記載しておりますが、メリットとしては、
まず一つ目に従業員がお金を資産形成として財形貯蓄制度に回せば、会社が給付金を支払ってくれる事があげられます。
そして、さらに運用中の利息には、一定金額までは税金が課せられません。
※通常は利息に対しても20%程度税金がかかります。
メリットをおさらいすると下記です。
①財形貯蓄を利用すれば会社がお金を支援してくれる
②一定金額までは運用で得られる利息に税金が課せられない
①の給付金割合は財形貯蓄の種類によって異なります。
ちなみに私の勤め先の会社では財形住宅貯蓄の給付金が何と10%も付与されます。
ですので入社してすぐの私は、

財形住宅やるしかなくない?
と考えて、すぐに財形住宅に加入しました。
そして、3年間程財形住宅にお金を預け続けました。
財形貯蓄を使ってみた感想
財形貯蓄制度は本当にすごくておすすめです!
と最初は私も思っていました。
しかし、お金の勉強を始めてから財形貯蓄は決して効率的な資産形成法ではないという事に気が付き、現在では解約しております。
確かに会社が給付金をくれて、確実に(私であれば)10%程の利益が発生してとても嬉しいです。
しかし、この10%は単利でしかなく、複利で増える割合はわずか0.02%でした。
ここで、単利?複利?増えてるのに何がいけないの?と疑問に思った方のために解説します。
まず単利と複利の違いは下記です。
単利とは、元本部分のみにつく利息
⇒(単利)=(元本)×(金利)
複利とは、利息も元本に組み込み、利息にもつく利息
⇒(複利)={(元本)+(これまでの利息)}×(金利)
複利はこれまでに得た利息にも利息が付くので、単利よりお金が増えそうですよね。
実際に資産を運用しようとか、資産形成したい場合はこの「複利」の考え方が非常に大切になってきます。
大切な事なので、もう一度お伝えします。
資産形成においては「複利」が大切なのです。
では複利がどのくらい大切かを、財形貯蓄(単利10%、年利0.02%)で毎年お金を10万円運用した場合と、長期株式投資(年利5%)で毎年10万円運用した場合のシミュレーションで比較してみましょう。
(*株式の年利は一般的なインデックス投資法の実績平均程度である5%として計算しました。)
投資年月/年 | 財形住宅資産推移/万円 | 長期株式投資資産推移/万円 |
---|---|---|
1 | 11.0 | 10.5 |
2 | 22.0 | 21.5 |
3 | 33.0 | 33.1 |
4 | 44.0 | 45.3 |
5 | 55.0 | 58.0 |
6 | 66.0 | 71.4 |
7 | 77.0 | 85.5 |
8 | 88.0 | 100.3 |
9 | 99.0 | 115.8 |
10 | 110.0 | 132.1 |
図と表に示す通り、初めの3年くらいまでは株式投資よりも調子が良いのですが、時間が経てば経つ程、複利の効果が大きな株式投資の方が有利になる、といった結果になりました。
もちろん、財形貯蓄には他にもメリットがあります。
例えば、私が入っていた財形住宅貯蓄で言えば、一定条件を満たせば、家を買う時に公的なローンが使える等があり、一概に例示した株式投資の方が良いというわけではありません。

ちなみに解約の時にかかるお金は、免税されていた利息分の税金、数十円のみでした。
まとめ
今回は財形貯蓄について解説しました。
目的に応じて使えば有利に資産形成ができる一方で、年利が低い事を考えると、他に効率の良い資産形成方法があるのも事実です。
財形貯蓄は自分のライフスタイルに合わせてうまく活用していきましょう。