私は約8年前に医療事務の資格を取り、大学卒業後から現在まで病院で働いております。
まだまだ経験年数の浅い私ですが、毎日患者さんを見ていると、「こうした方が患者さんの負担が少なくて済むのにな」とか、「こうしてもらった方が病院側としても助かるな」など、日々思うことがあります。
ということで今回は、私が医療事務として働いていて思った、病院を受診する前に皆さんに知っておいて欲しいことをまとめてみました。
近くの診療所と大きな病院、どちらに行けばいいの?
突然の体調不良の時、皆さんはどちらの病院にかかられているでしょうか?
病院といっても、診療所やクリニック、中核病院、大学病院など設備や役割が異なる病院が様々ありますね。
時折り耳にするのが、
という声です。
確かに大きな病院の方がたくさんの検査設備が整っていますが、いくつか注意が必要です。
紹介状を持参せずに受診するとお金をとられる場合がある
大きな病院で紹介状なしに初診で受診した時には、初診料とは別に5000円以上の支払いが発生する場合があります。
長時間の待ち時間が発生
大きな病院にかかっている患者さんは基本的に予約をとられている方ばかりです。
病院なので、救急対応などで予約時間がずれ込む場合も多々あります。予約をせずに行くとかなりの時間待つことになるかもしれません。
緊急時以外の時間外受診は避けるべき
診療時間内の診療体制と比べ、少ない人数の医師、看護師、検査技師で対応しています。
出来る検査も限られますし、長い待ち時間が発生する可能性があります。
時間外加算により診療費も通常よりも高くなります。(特に深夜や休日)
大きな病院にかかる必要があるのか考えてみましょう!
風邪や軽い怪我などの緊急性がないような症状の場合には近くの診療所やクリニックに行くのがベスト!
原因が分からないような症状が出た時も一度診療所やクリニックに相談してみましょう。
検査が必要な場合にはすぐに紹介状を書いてくれたり、診察予約をとってくれます。
病院を変えたい時はどうする?かかりつけ医とは?
病院を変えたいといっても人それぞれ様々な理由があります。例を出して見ていきましょう。
例①
例②
例①の場合
基本的には薬をもらった病院へもう一度受診を!
薬を飲んでもよくならないことを伝えましょう!薬を変えてくれたり、検査が必要なら紹介をしてもらえます。
別の病院へ行くとなると、1つ目の病院と2つ目の病院、それぞれで初診料をとられることになります。
病名や薬によりますが、再診時と比べると、初診の方が診療費も多くかかります。
どうしても病院を変えたい時は、前の病院でもらった薬の名前を伝えられるようにしっかりメモしておくことが大切です!お薬手帳があると便利ですね。
例②の場合
原則として、紹介状が必要です!
今までどのような治療や検査をしてきたか、薬は何を飲んでいるか、既往歴など、治療経過が分からないと薬を出してもらえない場合があります。
また1から検査をしなくてはいけない、ということも。
転院を希望される場合は、通っていた病院にその旨を伝えましょう!
何かあればすぐ相談できるような、自分の「かかりつけ医」を見つけましょう!
かかりつけ医とは、自分の体の健康のことをいつでも相談、診察したりできる身近な診療所やクリニックのお医者さんのことです。
できるだけ病院はコロコロ変えずに、信頼できるお医者さんに相談するようにしましょう!
診療所やクリニック 何時頃行けば待ち時間が少ない?
よく患者さんに聞かれる質問の1つですが・・・
病院によって異なるので、私がこれまでに勤めていた予約制ではない診療所の待ち時間を参考にお伝えします。
診療開始前(朝イチ・午後イチ)
診療の開始時間前に行って順番をとります。診療開始までは待つようになりますが、だいたいの待ち時間の予想がしやすいです。
しかし病院によっては、診療時間前に行ったのにすでにたくさん人が並んでた!なんてことも。
人気のある先生がいる病院では早朝から並んで順番をとられる方もいます。
受付終了時間の30分前~
診療開始前に受付した患者さん達の診療が終わり、患者さんが少なくなる時間帯です。
しかしあまりおすすめはしません。時間のかかる検査や処置、点滴などを希望している場合、当日してもらえない可能性があります。
最近ではインターネットで予約がとれる病院も増えているようです。
行く前に病院のホームページはチェックしておきましょう!
急な病気やケガ、どうしたらよいか分からない時は
「この症状は救急車呼んだほうがいいの?」
「ケガをしてしまったけど、家でどう対処したいいの?」
このように迷ってしまった時には、慌てずに相談しましょう。
#7119
↑この番号にかけることで、看護師が対応してくれ、医療機関の受診の必要性など判断して指示してくれます。
この番号はぜひ覚えておいてくださいね!
最後に
最近増えているのが、「日中は仕事を休めない」「平日は忙しい」などの理由で夜間の救急外来を利用したり、「行く手段がないから」といって救急車を呼んだりすることです。
本当に救急対応が必要な人の処置が遅れないように、緊急性がない症状の場合には、できるだけ日中の診療時間内に受診しましょう!!
現在コロナウイルスの流行で、皆さんマスクの着用をされているので、風邪症状などの患者さんが減ってきているような印象があります。診療所やクリニックは通常よりも比較的空いているところが多いと思われます。
急な体調不良がおこった場合には、我慢をせずに病院に相談しましょう!