理系職に就くための就職活動では多くの場合「研究室在籍中の話」について聞かれます。
そのため、就職活動において研究室選びは非常に重要になってきます。
ではどのようなポイントに注目して研究室を選べばよいのでしょうか?
悩んでいる人も多いかと思います。
そこで今回の記事では、就職活動を見据えた研究室選びのポイントを化学系院卒の著者が紹介します。
この記事を書いた人
もぐら夫
・夫婦でブログ運営
・国立大院化学系卒
・化学メーカー研究開発員
・2017年から勤務
・大学は有機材料系の研究
・仕事は高分子系の研究
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就職や転職を考える時期になっているはぜひ参考にしてみて下さい。
過去の先輩の就職先
ロボット系の研究をしている人が野菜の品種改良の研究をする分野に就職しようとしても、なかなか専門分野の力を発揮できません。
それと同じで研究室によって専門性を発揮しやすい分野、企業には傾向があります。
そのため、就職活動を見据えるのであれば、どの研究室がどの分野に強いかを把握しておく事をおすすめします。
どの分野に強い研究室か把握するための具体的な方法は、その研究室の先輩の就職先を調べる事です。
そうする事である程度は、就職先の傾向が見えてきます。
研究室毎の就職先を知るのに一番良いのは「直接先輩に話を聞く」ことです。
しかしコネがなければ難しいかもしれません。
そんな時は学生支援室や就職活動支援室に加え、各研究室のHP等で確認できる場合があります。
参考にしてみて下さい。
就職活動への寛容さ
研究室によっては就職活動に対して前向きに考えてくれません。
信じられませんよね?笑
中には「学生の就職より自分の研究が大切」と考えている教授もいるようです。
もちろん一部の教授に限られますが。
そのようなブラックな教授に当たらないよう、研究室の雰囲気はしっかり確認しておきましょう。
仮にそのようなブラック研究室に当たってしまった場合は、後で教授に怒られても必ず就職活動を優先してください。
なぜなら、研究を優先しても教授はあなたの人生を保証してはくれないからです。
自分の幸せを最優先に!教授の幸せは後回しでOK!
就活の時間が確保できるかどうか
「就職活動への寛容さ」と少し似ていますね。
「就活の時間確保のし易さ≒研究室の忙しさ」と考えてもらって大丈夫です。
教授が就職活動へ寛容であったとしても、研究が忙しすぎると就活の時間を確保するのが難しくなるのです。
研究は手を動かす作業とデータをまとめる作業があります。
学生はそれらを全て一人でしなければなりません。
その結果、有機系の研究室等はかなりの時間を研究に割かれます。
そして満足な時間を就活に割けず、納得できる準備ができなくて後悔する、等といった学生もいます。
これから研究室選びの方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
また、万が一そのような研究室に配属になった場合は、
就活時期だけでも研究をやめましょう!
ちなみに著者は就職活動の2ヶ月間は、ほとんど研究室に行きませんでした。
もちろんその間研究は全くしません。
余談ですが著者(+同期)はそういった背景もあり、研究室では「億越えルーキーの集う最悪の世代」と先輩らにイジられていました(笑)
研究室に行かなかった時期に教授がどう思っていたかは分かりません。
それでも著者は研究よりも自分の人生を優先しました。
ちなみにこういった就活と研究の板挟みになるケースでは本来褒められるべき責任感の強い人程、逆に損をしてしまいます。
そんな人もたまには自己中で無責任になりましょう。
研究内容
実は研究内容も就職活動に影響を与えます。
傾向として化学業界においては、化学工学系が就職活動に圧倒的に強いです。
逆にバイオ系は就職先の範囲が少し狭くなる傾向にあります。
ただし、これは化学工学は100%就職できて、バイオは就職できないと言っているのではありません。
あくまで傾向ですので、本人の工夫と努力次第でどうにでもなります。
各研究分野の特徴は下記記事でご紹介していますので、ご参考までに。
化学系の研究室の種類と特徴【※就職に大きく影響!】
大学では学年が上がるとゼミや研究室に配属されることになります。 ※一部の学科を除く 理系の場合は研究室ですが、どの研究室に配属されるかは就職先にも大きく影響を与えます。 そこで今回は研究室選びの参考の ...
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研究室(教授)と企業のコネクション
企業と教授は繋がっている事が多いです。
なぜなら、自分の専門的な知識を提供する事と引き換えに教授は企業から研究費を貰っているからです。
教授が共同研究している企業は受かりやすかったり、特別な推薦枠があったりします。
著者の出身研究室では、何世代か上の先輩について以下のような噂話が語り継がれていました。
どうしよう・・
何枚かの企業の名刺が出される
そして、この先輩は教授の紹介で就職できたとの事です。
このように、どこにも受からない場合、教授が手を差し伸べてくれる場合があります。(もちろん教授の人柄や考え方次第ですが)
そのため、企業とコネクションがあるかどうかも極力調べておくと安心です。
まとめ
今回は就職活動を見据えた研究室選びについてご紹介しました。
以下がポイントになります。
ポイント!
- 過去の先輩の就職先
- 就職活動への寛容さ
- 就活の時間が確保できるかどうか
- 研究内容
- 研究室(教授)と企業のコネクション
就職活動がすべてではありませんが、とはいえないがしろにはできない大切なポイントになります。
そのため、上記の視点を持って研究室選びに臨んでみて下さい。
就職活動以外のポイントについては下記記事で紹介しております。
絶対後悔しない理系の研究室選び【化学系院卒が徹底解説】
理系の大学に進学すると、いずれ研究室に配属されることになります。 研究室配属されると1日の大半の時間を研究室で過ごす事になります。 さらに「研究室がどこか」ということは就職にも大きな影響を与えます。 ...
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最後に改めて就職サイトをご紹介!