はじめに

この記事では、30代夫婦である私たちが実際に経験した「妊活・不妊治療・妊娠・出産」の記録を、リアルな体験談として綴っていきます。
たくさん悩み、迷いながらも前に進んできた私たちの歩みが、同じように悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
妊娠37週目前で破水した私。心の準備ができていないまま出産のため入院することに。
第11話、出産編②スタートです。
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妊娠37週目前、突然の破水。出産へ向かう私たちの時間(第10話)
第9話はコチラから↓ 第1話はコチラから↓ 突然の破水 1月初旬、もう少しで正期産(37週)というタイミングでした。 それは早朝5時半、突然起こりました。 そうです、破水です。 &nbs ...
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30代夫婦の妊活スタート。私たちの最初の一歩(第1話)
妊活を始めたきっかけ 20代半ばで結婚した私達。 もともと「すぐに子どもが欲しい!」という気持ちが強かったわけではなく、しばらくはふたりの生活を楽しんでいました。 &nbs ...
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本陣痛、ついにスタート
朝5時半に破水して、約12時間が経過。
不規則にやってくる痛みに、ひたすら呼吸法で耐えていました。

夕食を軽く食べた直後、ついにその瞬間が。
時刻は18時半。本陣痛開始です。
お腹にモニターをつけた状態で横になっていたのですが、5分間隔でくる強烈な痛み。
この時初めて痛すぎて耐えられない!と思い、ナースコールを押しました。

間隔が短くなってきたし、子宮口チェックしておきましょうか

しかし…
20時にまた来るので、必要あればバルーンを入れて子宮口を開きます!

そう言って助産師さんは容赦なく子宮口をぐりぐりしていかれました。
(指を入れて子宮口の状態を確認する処置です)

SNSでよく目にしていた子宮口ぐりぐりはかなり痛いという情報、本当でした。
その後は座った姿勢で痛みがくる度に呼吸をしてなんとか乗り切っていました。
陣痛室へ移動
時刻は20時前。
陣痛の間隔が2分間隔と短くなってきました。

車椅子で連れていかれた先は陣痛室。
分娩室が近くにあり、病室からは離れているこの部屋。
まさに“本番直前の待機所”のような場所でした。
これは日付またぎそうですね…。

そう言われ再び子宮口ぐりぐりされました。
陣痛も痛いけどぐりぐりもやっぱり痛い。

和痛の注射の効果は?
陣痛室に移動して約15分。
1本目の和痛の注射が始まりました。
和痛は筋肉注射を用いて陣痛の痛みを和らげることで、子宮の出口が柔らかくなり分娩時間の短縮や、ストレスを軽減させることを目的にした方法です。
1本目を打ったあと、気持ちは少し落ち着いたものの、痛みが軽減されたかどうかは正直よく分かりませんでした。

この時点で私は、ベッドの上であぐらをかいたまま痛みに耐えていたのですが…

痛みが強すぎるあまりにずっと背中を丸めた姿勢をとっていたため、下に降りてきた赤ちゃんが苦しくなっていると。
慌てて横になると、今度はさらに痛みが増して地獄のよう…。
この段階で母親と夫にLINEを送ったのを最後に、スマホが触れなくなりました。
時刻は21時。(時計を見ていないので定かではありません)
和痛注射2本目を打ちました。
この注射の副作用に眠気と口渇があると事前説明にあったのですが、確かにその通りで、陣痛がない間にウトウト…。
たったの1-2分くらいですがその間に目を閉じて休憩できて、リラックスできたとは思います。
強い痛みは変わらず続きます。
1人で背中をさすりながら「私頑張ってる、えらい」と言い聞かせてました。
こんな時に隣に夫がいてくれれば‥と何度も思いました。
広い陣痛室に1人ぼっちで痛みに耐える時間は本当に辛く、とても長く感じました。

あと2-3時間も耐えないといけないのかと再び絶望しました。
おそらくこの時子宮口は5㎝くらいだったと思います。
出産が一気に進む
22時頃には、痛みと共に「いきみたい」という感覚がでてくるように。
ここから状況は一気に進展。
終電で夫を呼ぶ予定だったのですが、急遽「今から来てもらおう!」ということに。


和痛注射もさらに1-2本追加で打っていると思うのですが、強い痛みに耐えるので精いっぱいで、あまり記憶にありません。
ひたすら「耐える」ことに全力でした。
分娩台へ!
いきみ逃がし
22時半、分娩室に移動になりました。
いきみたくても、いきんではいけない、いきみ逃がしのターンに入りました。
これまで辛い陣痛に耐えてきましたが、ここが1番大変でした。
静かに耐え抜いてきた私も思わず声が出ます。

助産師さんが付きっ切りで背中をさすったりお尻を押したりしてくれました。
その頃夫は無事に産院に到着。


傍に来てくれるのをずっと待っていたのですが、なかなか来ない夫。
なんと子宮口が全開になるまでは分娩室に入れなかったらしく、病室で待機していたそうです。
そして、誕生の瞬間
子宮口が開いてきてからは少しずついきんでも大丈夫と。

助産師さんの指示通りにいきんでみる。

たくさん褒めてくれました。

23時、子宮口全開に。
「いきんでいいよ」と言われてからは思う存分いきみまくりました。
息を止めて声も出さずにいきむのがポイントみたいです。
夫は気付いたら隣にいて、「頑張れ!」と言っていました。
顔が見れて安心したので、また頑張れました。
事前に恐れていた会陰切開はあっという間で、もはや何も感じませんでした。

子宮口が全開になって約13分後…無事に出産。
元気な泣き声が聞こえました!
初対面、そして…
へその緒を切る前に赤ちゃんに触ることができたのですが、とても小さくて暖かくて、涙がでてきました。

その後いろいろ処置があったのですが、麻酔で寝ている間に終わっていました。
赤ちゃんの体重測定などは夫が付き添うことができました。
名前は妊娠中に2人で考えていた名前に決定。
助産師さんに伝えると「素敵な名前ですね」と言ってくれました。
その後は3人で写真を撮って、夫は帰宅、私は病室に戻ることに。
長くて、濃くて、忘れられない一日がようやく終わりました。
陣痛バッグ、何が役立った?
事前に用意していた陣痛バッグですが、使わないものも結構ありました。
準備したリストはコチラの記事に書いてあります↓
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今回特に役に立ったのは…
- モバイルバッテリー
- 水
- ペットボトル用ストローキャップ
私は破水始まりだったので、入院中スマホを触る時間が長く、モバイルバッテリーはかなり役に立ちました。
水とストローキャップは必須アイテムです。
和痛の注射をしている影響もあり、かなり喉が渇きました。
横になっていても簡単に水分摂取ができて良かったです。
使わなかったものは…
- テニスボール・ゴルフボール
- カイロ
- ハンディファン
これらのアイテムが活躍するのは、付き添いがいる時だと思いました。
私の場合立ち合いは子宮口が全開になってからだったので、基本1人ぼっち。
アイテムを使う余裕などありませんでした。病室のロッカーでお留守番です。
和痛分娩を終えて
初産だったので、痛みが緩和されたのかは正直分かりませんでしたが…
注射をしていなかったらもっと痛かったのかもしれません。
今回私が1番効果があったと思ったのは、「分娩時間」です。
よく言われる分娩時間は、初産で「10時間以上」、経産婦でも「5-6時間」。
私がかかった時間はなんと「4時間50分」。
和痛のおかげでスムーズな出産ができたと思っています。

痛かったけど、和痛分娩で出産できてよかったです。
ーー続くーー
次回は産後の様子をお届けします。