皆さんは大学院をご存知ですか?
著者は大学の修士課程(大学院)を修了しております。
「修士課程って何??」となる人もいると思います。
実際に私の生まれ育った田舎では「大学院」が未知の場所で、友人とこんな会話をしたのを覚えてます。
俺らの仲なんやけ隠さんでもえーんやで
半分冗談も混じっていたようではあるものの、やはり大学院の認知度は地域によっては高くないようです。
そこで、今回の記事では大学院とは何なのか?
そして大学院に進学するメリットってなにがあるのか?
について解説していきたいと思います。
この記事はこんな人におすすめ
- 大学院とは何か知りたい人
- 大学院へ進学するメリットを知りたい人
この記事を書いた人
もぐら夫
・夫婦でブログ運営
・国立大院化学系卒
・研究大好きではない
・現役で東証一部上場企業化学メーカー勤務
・研究開発職
義務教育卒業後の学校の種類
大学院の話をする前に、まずは大学院入学までに必要な義務教育卒業後の進路について簡単に解説します。
不要な方は本題の「大学院に進学するメリット」までスキップしてください。
高等学校
まずは高校ですね。高校と言っても、種類がいくつかあります。
全日制高校
朝から夕方までみっちり勉強するタイプの学校です。
卒業するまでに3年かかります。
著者もこのタイプの学校に通っていました。
定時制高校
決まった時間のみ学校に通うタイプの高校です。
通信制高校
自宅での学習がメインの高校です。
著者の友人には通っている人もいました。
高等専門学校
いわゆる高専ですね。全日制等と違って5年制の学校です。
5年目を終えると大学へ編入も可能です。
大学
短期大学
専門性の高い事を2~3年で学ぶ教育機関です。
美容師や、車のディーラー、デザイン系等幅広い分野があります。
4年制大学
高校を卒業見込み、または「高等学校卒業程度認定試験」という試験に合格したら受験できます。
飛び級等を使わなければ卒業までに4年間かかります。
分野は文、心理、教育、法、医、理、工等これまた幅広いです。
著者もこのタイプの大学に通ってました。
ちなみに4年制大学の多くでは、4年生になると文系はゼミ、理系は研究室に配属されることになります。
私は理系だったので、研究室に配属されました。
選ぶとこを間違えてしまうと、ブラック企業もびっくりする程のブラック研究室に配属される事になります。
大学院(修士課程)
ここで本題の大学院です。
大学院とは上記の4年制大学を卒業した後に大学院入試を経て、更に2年間勉強+研究する場所です。
ポイントは「研究する所」であることです。
授業もあるのですが、ほとんどの時間を研究活動に費やすことになります。
上述しましたが、大学や院の研究室はかなりきつい生活を強いる場合があります。
大学生活の延長でのんびり自堕落ライフができると思っている人は、痛い目を見る可能性があるのでお気をつけください。
大学院(博士課程)
まだあるんかい!と思った人もいることでしょう。
著者は進学しませんでしたが、大学院修士課程の後に博士課程なるものが存在します。
通常は卒業まで3年かかり、博士課程に進学している人たちを「ドクター」と呼びます。
ドクターは基本的に授業を受ける事はなく、研究活動がメインです。
逆に、教授の講義のサポートをする事もあります。
大学院に進学するメリット
大学院に進学する主なメリットは下記2点が挙げられます。
研究に没頭できる
これをメリットと感じるかどうかは、人によるかと思いますが、上述の通り大学院とは研究機関です。
そのため、自分の知的好奇心を満たすためにひたすら研究に没頭する事ができます。
誰しも、自分の興味のあることならずっと熱中していられますよね?
その熱中できることが研究であるならば、100%進学するべきです!!
研究成果が認められれば、国際的な論文雑誌に自分の名前が載る事もあります。
なによりやりたい事をやらなかったら、その後ずっと後悔し続ける事になりかねません。
熱い気持ちを研究にぶつけましょう!
就職に有利になる
皆さんはサラリーマンとして勤めるならどのような会社が良いですか?
ただしそんな都合の良い会社はそうそうありません。
著者の場合、そんな会社に入れる確率を少しでも上げるには「大学院以上卒で技術職として就職」するのがベストでした。
なぜなら理系で就職する以上、技術職として就職した方が選べる会社の範囲が広がるからです。
そして技術職であれば、多くの中堅以上の企業は「大学院修士課程修了以上の学歴」を求めます。
仕事ができるかどうかは学歴だけでは決まりません。
しかし面接と履歴書だけで判断する就活においては、学歴にウェイトを置かれるのも仕方ないことです。
以上の理由で修士以上の学歴を持っている事で、企業選択の幅が広がるというメリットがあります。
これはかなり大きなメリットだと個人的には考えております。
ちなみに研究室によっては、教授が大企業とのコネをもっていたりする事も少なくありません。
そういったコネクションが使える可能性があるのもメリットですね。
別記事で就活についても触れてますので是非ご覧下さい。
また理系が専門職に進むメリットについて、さらに詳しく下記の記事で記載しています。
研究室が辛くて進路に迷っている人向け【理系が技術職に進むメリットを化学系研究員が解説】
研究室に配属されて、想像以上にキツイと感じた人は多いのではないでしょうか? そのキツさから、できれば技術職には就きたくないと考える人も一定数います。 しかし理系の特権である技術職就職には様々なメリット ...
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大学院に進学するデメリット
ここまで大学院進学のメリットを書いてきましたが、デメリットも紹介します。
拘束時間が長い
大学院とは研究機関であると説明しましたが、研究ってめちゃくちゃ時間がかかるんです。
なので、拘束時間がすごく長くなりがちです。
私の所属していた研究室では、教授・准教授を始め、諸先輩方は朝は8:30~9:30頃に来て、夜は22:00~25:00頃まで研究活動に励んでいらっしゃいました。
私と、私の同期達は研究室始まって以来の「ポンコツ最悪の世代」として名を馳せていました。
ですので朝は9:30前後に来て、夜は18:00~22:00頃までで帰っておりました。
(最悪の世代といっても、上下や先生方との人間関係は良好でした(^^))
もちろん、修論前等で追い込まれた時期はかなり遅くまで残ったりしていましたが、、、
忙しい
これも研究室次第ですが、月曜~土曜まで学校にいかなければならないところもあります。
また運悪く、変な教授の研究室に入ってしまうと、就活時すら時間を取らせてくれない研究室もあるようです。
もしそんな研究室に入ってしまったら、学生支援室に相談または強い意志で就活をしましょう。
学費と時間がかかる
経済的な面と時間的な面ですが、大学院の学費も安くはありません。
国立大学院でも年間60万円弱かかります。
さらに、4年制大学を卒業してから追加で2年間は学生なので、社会人になるのが少し遅くなります。
(理系企業の総合職はだいたい院卒以上ですが、、、)
ですので、これらもデメリットとしてあげました。
まとめ
今回は大学院とは何か?また、進学するメリットはあるのか?について解説しました。
私自身は在学中は「かなりしんどいー」と思っておりましたが、友人の9割以上が一緒に大学院に進学し、近くに友人がいた事、就職活動が上手くいった事、等様々な事を総合すると、大学院に進学してよかった、と今では思っています。
皆様の考え方次第ではありますが、迷っているなら私は進学してもよいかと思っております。