理系の就活では研究概要を求められます。
研究概要は企業が学生を評価するにあたって重要な判断材料となります。
一方でどうやって研究概要をまとめたらよいか分からないと悩む人も多いことでしょう。
そこで今回の記事では研究概要を書く上で見逃せない重要なポイントを解説していきます。
この記事はこんな人におすすめ
- 今就活・転職活動真っ最中の人
- 就職・転職活動をこれから始める人
- 面接官が面接で評価しているポイントを知りたい人
この記事を書いた人
もぐら夫
・夫婦でブログ運営
・国立大院化学系卒
・現役で化学メーカー勤務
・研究開発職
・就活時は複数社内定あり
・2017年から勤務
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研究概要の書き方を理解する
どのような文章にも書き方は存在します。
研究概要も例外ではなく、下記の流れで書くと良いでしょう。
研究概要の流れ
- 研究の背景と内容
- 課題と対策法
- 研究結果と考察
- まとめと今後
学会発表等をしている人は、その時の要旨等をベースに作ると良いです。
ただし学会発表ではなくあくまで就活向けの研究概要です。
注意点がいくつかありますので、以下で解説していきます。
説明する相手を意識して作る
専門用語を避ける
大学の研究は非常に専門的です。
そのため教授への進捗報告と同じ内容では、研究に使われる用語を理解できません。
その結果何を説明されているのか理解できなくなります。
だからこそ専門用語は避けましょう。
どうしても専門用語を使う必要がある場合は事前に専門用語に対する説明を入れましょう。
資料を作る時のポイントは「頭は良いが無知な人」に説明するつもりで作成することです。
研究概要を作成したら、頭が良くて専門が違う人に見てもらうのも良いでしょう。
相手が何を求めているか意識する
学会発表と就活の研究紹介は求められるものが違います。
採用担当に研究内容を伝えることは、手段であって目的ではありません。
就活において研究概要を伝える目的は自分の研究能力や考え方、専門等を知ってもらうことです。
多くの企業が研究概要で知りたいことは下記です。
企業が知りたいこと
- 専門性と成果
- 論理的思考力
- 問題解決力
- どの様に自己を成長させるか
成果について、学会発表経験や学術論文になっているものがあれば、面接の時に紹介しましょう。
また研究概要は面接の時にも必ず聞かれるため、何を質問されるかも考えながら作成するのが良いです。
以上を意識して研究概要の作成をすすめましょう。
体裁を整える
社会人は文章や報告書を書く機会が多いため、書類の体裁も重要視されます。
具体的には下記をチェックしましょう。
研究概要の体裁チェックリスト
- 指定様式で作成しているか
- タイトルや所属の記載はあるか
- 文字数は適切か
- フォントは適切か
- 文字サイズは適切か
- 色に統一感はあるか
- 語尾は統一されているか
企業からの指定があれば従いましょう。
指定がない場合は下記を参考にしてください。
・フォントはゴシック、Calibri、Arial、メイリオ、Times New Romanが用いられることが多いです。
・語尾は、ですます丁、または、だである丁いずれかで統一されていればよいです。
・色は3色までで見やすくなるように工夫をすると良いです。
使う色は企業のHPを確認して、企業が資料に使っている色を選びましょう。
独自の工夫や発想を加える
研究にオリジナリティが加わっているとポイントが高いです。
なかなか難しいかもしれませんが、自分が研究活動を通して工夫した点を研究概要に盛り込みましょう。
例えば参考までに下記等の書き方があります。
例1
一般的には○○という方法が使われるが、別業界の△△という方法を取り入れることで成功した。
例2
既存のA案とB案を織り交ぜて新たにC案で研究を進めて成功した。
例3
一般的に○○を減少させるが、あえて○○を増加させることで新たな現象を確認した。
研究を通して成長したこと
企業は研究を通してどのように成長したかを知りたいと考えます。
内容は実務面だけでなく、考え方等でもOKです。
例えば下記等が挙げられます。
研究で成長したこと例
- 実験スキルを身に着けた
- 研究の進め方を身に着けた
- 研究を通して伝える力が向上した
- 他分野の考えを融合させる方法があると知った
以上はほんの一例ですが、自分が成長できた点を実話をもとに話せると良いです。
研究の意義(何に活かされるか)
研究の意義、つまり何に活かされるかは良く質問されます。
研究概要内の研究背景等に併せて書くことが多いです。
基礎研究よりの場合は書くのが難しいですが、こじつけでもよいので書きましょう。
例えば化学系の新規合成法の研究を例にすれば、以下のような少し違う角度から応用先やメリットを考えましょう。
研究の意義例
医薬品の合成技術へ応用できる
反応コストを低減できる
環境負荷低減 等
思いつかなければ、先輩や教授等に相談してみるのも一つの手です。
まとめ
今回は研究概要を書く上で重要なポイントを解説しました。
ポイントは以下です。
研究概要ポイント
- 研究概要の書き方を理解する
- 説明する相手を意識して作る
- 体裁を整える
- 独自の工夫や発想を加える
- 研究を通して成長したこと
- 研究の意義を書く
研究概要は就活で重要なため、しっかりと作り込みましょう。
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