- 化学メーカーの研究員がどのように働いているかご存知ですか?
これから化学メーカーで就職しようと考えている人にとっては気になる事かと思います。
そこで、今回は現役化学メーカー勤務のサラリーマン研究員が会社でどのように仕事をしているか、著者を例として紹介していきます。
この記事はこんな人におすすめ
- これから化学メーカー研究員として働きたい人
- 他業種の仕事内容が気になった人
- 化学メーカー研究員の1日が気になった人
この記事を書いた人
もぐら夫
・夫婦でブログ運営
・国立大院化学系卒
・化学メーカー研究開発員
・2017年から勤務
・大学は有機材料系の研究
・仕事は高分子系の研究
研究員の仕事内容については下記記事で体系的にご紹介しております。
本編の前に20代の理系向けに特化した就職サイトやCMで話題のリクルートサイトをご紹介!
就職や転職を考える時期になっているはぜひ参考にしてみて下さい。
業務内容
研究員の仕事内容は流動的である事が多いです。
著者の場合下記が主な仕事内容です。
主な業務
主担当研究×3
副担当研究×4
客先対応
試作品生産調整×2
報告書等の作成
それに一人だけで全部やるわけじゃないし
時には社外に仕事を委託する事もあるし
研究と言えば一人でするもの、というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、企業の研究業務は基本的に協力プレイです。
そのため、研究スキルも当然求められますが、コミュニケーションスキルも重要視されます。
研究者に求められるスキルについては下記の記事で紹介しています。
化学系研究職に就職する方法【化学メーカー研究員が解説】
どの業界においても企業競争力の基盤には研究、開発、営業等があります。 その中で、研究職はどうやったらなれるのかイメージがつきにくいかと思います。 そこで、今回の記事では現役の化学メーカー研究員である著 ...
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1日の動き
出勤
出勤時間は企業毎に異なるのが普通ですが、著者の勤める企業では事業所毎に出勤時間が異なります。
(※出勤時間が早い事業所はその分終業も早くなります)
著者の勤め先である研究所は8:30始業です。
またフレックス制度があり、下記の就業規則に則っていれば使ってもOKです。
フレックス制度使用規則
- 1ヶ月で7.5時間×営業日数は就業する事
- フレックス制度を使っても1日最低3時間は勤務する事
- フレックス制度は6:00~20:00の範囲内で使用する事
- フレックス制度を使って就業時間が7.5時間に満たない場合は残業時間から差し引く事
著者の研究チームでは朝8:30からミーティングがあるため、用事がない限りは朝のフレックスは使っていません。
しかし職場の雰囲気的にもフレックス制度は使いやすいため、使いたい時には気兼ねなく使います。
朝ミーティング
AMは先述の通り、8:30から朝ミーティングがあります。
基本的に毎日1時間前後あり、内容は下記の通りです。
朝ミーティングの流れ
- 曜日毎のトピックス
- チーム全体への周知事項確認
- 派遣社員への業務割り振り
- 特記事項
また、曜日毎のトピックスとは下記です。
曜日毎のトピックス
前週1週間分の業務進捗確認
研究員1名が論文発表
研究員1名が英語で発表
特許関連
自分でトピックス決めてパワポにまとめて発表する感じ
どれがうけよかった?
このような形で時間を長めにとって、朝ミーティングは全員でチーム全体の進捗確認と各研究員のスキルアップを行います。
AM
朝ミーティング後は会議が入っていなければ実験準備等をします。
実験の準備はもちろん実験の種類によってかかる時間は変わってきます。
午前中に準備して午前中にそのまますぐに取り掛かれるものもあれば、午前は準備だけで終わってしまうなんて事もあります。
会議がある日は会議+報告書の作成等をしてから実験準備となります。
会議の時間もまちまちで、平均すると1~2時間くらいの会議が多いです。
ちなみに報告書の作成は、基本的に会議中にまとめるようにし、会議後に報告書にかける時間を出来る限り減らすようにしています。
これは著者のアイディアではなく、上司に仕事効率化術として教わりました。
昼休み
昼休みは12:00~13:00です。
しかし、実験の都合や社外との会議等で休憩時間をずらす事もあります。
著者の場合は、昼休みになると2019年までは食堂に行って同期と一緒に昼ご飯を食べていました。
2020年からは流行り病の影響で食堂が封鎖されたため、部署の人とお昼を食べています。
また、ご飯を食べ終わったら晴れている日は急いでグラウンドに向かいます。
なぜならサッカーをしたいからです。
メンバーは違う部署の人も含めて~10人くらいでしています。
ちなみに部署の先輩や上司には
みたいな感じで断られています(笑)
しかしその一方で、同じ部署の後輩や派遣社員の方は一緒にサッカーしてくれています。
最近は後輩もいろいろな人をサッカーに誘うようになりました。
PM
午後も基本的に午前と同じで、研究活動をするか会議に参加するか、となります。
実験データが溜まっている場合はデータのまとめを実験の合間などで進めます。
また月1回は研究報告書を提出しなければならないので、良いタイミングを見つけて作成していきます。
1日でしようと思っていた事がだいたい終わったら、帰る前くらいに明日以降の予定をチェックします。
帰宅前にチェックする事
どの実験をいつするか?
誰かに手伝ってもらう必要はあるか?
納期は間に合っているか?
次の日する事の確認もできたらそのまま帰ります。
ここまでの業務がスムーズに終われば定時で帰宅します。
仕事が終わらなければ残業です。
時期にもよりますが、月の平均残業時間は20時間前後くらい(平均して1日1時間くらい)です。
退勤後
当たり前ですが、退勤後は仕事をしません。
著者の部署は会社の中では忙しい部署なのですが、それでもサービス残業や持ち帰って仕事をする、ということはありません。
化学業界は比較的ホワイトな業界だと言われていますが、実体験からもその通りだと感じます。
化学業界がホワイトであるか?またその理由については以下の記事で紹介しています。
化学業界はホワイト?ー化学メーカー研究員の所感ー
やりたかった仕事がたまたま世間ではブラック業界と呼ばれている、という場合なら忙しくても仕事を楽しんだり頑張ったりする事ができると思います。 ただ、やりたかった仕事ではないのにブラック業界に入ってしまう ...
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まとめ
今回の記事では現役化学メーカー勤務のサラリーマン研究員が会社でどのように仕事をしているか、著者を例として紹介しました。
基本的な業務は、研究、会議、資料作成等でした。
仕事が終わらなければ残業はあります。
しかしサービス残業や仕事を持ち帰ってする等は特にありません。
今後化学メーカー研究員を仕事に考えている人の参考になれば幸いです。
最後に改めて就職サイトをご紹介!